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【ギルド:クロックワークス】 マキナポルタの首都エガシアに本拠地を置くギルド。その歴史は数百年と長く、マキナポルタ建国時代にまで遡ることができるほど。 魔導機械の研究、生産や広告からそれを利用した戦闘や鉱山の開発など、その業務は多岐に渡る。 他にも主にマキナポルタ内の危険なダンジョンや鉱山の管理も行っており、タタラ廃工場跡地やデュテロープ鉱山は彼らの管轄下である。 同国最大級の企業であるストレンジ社によって直轄運営されているだけあってその規模は大きく、国外に複数の支部が存在する。 しかしギルドマスターが現在のアインスとなってからはストレンジ社と意見が衝突することが幾度かあるらしく、半ば独立・分裂状態となっている。 ファイアワークスとは同じ生産系ギルドとあってそれなりに交流があり、時に技術提供や魔導機械の販売などを行っている。 グランフロントとはなんだかんだで良きライバル関係であるらしく、時にメンバー同士で拳を交えることもあったりするらしい。 【飛空艇シャングリラ】 全長:252m 全幅:54m 総重量:38200t クロックワークスの誇る超大型飛空艇。それはまるで空飛ぶ豪華客船であり、支部の1つとして利用するのに十分な設備が配置されている。 あくまで移動手段として設計されているため、竜種のブレスが直撃してもびくともしない耐久性は持つが武装は最低限の自衛火器程度。 「仕事なんでな。恨むなら彼らではなく私を恨め。」 名前:"歯車の担い手"アインス・エルガレイオ 性別:男性 種族:人間 年齢:不明(外見はおそらく20代前半程度) 外見:身長180cmを超す長身痩せ型の男。中性的だが目つきが悪い顔。黒髪黒眼で白い中折帽子に白いコートを纏い、銀に輝く右腕を持つ。 詳細:クロックワークス現ギルドマスター。常に帽子を目深に被る謎多き人物。 それまでは馬の骨であったが数年前から突如頭角を現し、2年前の先代ギルドマスターの突然死をもって晴れて現ギルドマスターに任命された。 右腕が魔導機械による義手に置き換えられており、更に生身の左手に銃剣を持ち魔法技をメインとした近接戦闘に長けている。 無論戦闘員としてだけでなく技師や研究者としての実力も高く、マキナポルタ国内でも五本の指に入るほどという。 性格は冷静かつ冷徹であり、仕事を第一に考える時に無慈悲な男。生み出す魔導機械は実用主義を自称する。一人称は「私」。 容貌も相まって怖いと評判(?)だが、一方でメンバーには優しさの片鱗を見せることもあるとかないとか。 「わっはっはっは、俺の前で突っ立ってちゃ痛い目見るぞ?」 名前:"鋼の進撃"ガレオガレ・ガガン・ガルガノーガ 性別:男性 種族:ドワーフ 年齢:56歳(外見は20代後半くらい) 外見:赤茶の髪に青い目の筋肉質な男。ドワーフに似合わぬ高身長だがそれでも165cm程。 詳細:クロックワークスメンバー。アインスとは旧友であるらしく、鍛冶と細工による魔導機械の部品生産を得意とする。 戦闘ではお手製のがしゃんがしゃん変形したり炎を噴いたりする巨大な斧を振り回し、その機能の全てを知るものは彼以外には存在しないという。 豪放磊落で竹を割ったような性格。一人称は「俺」。脳筋のように見えるが実はかなりの頭脳派であったりする。ただし酒と女が弱点。 名前の覚えにくさには定評があるのでメンバー以外からは「ガガガ」と呼ばれていることが多い。 「必ず、勝利に導くよ。私のいる限りは。」 名前:"精密機械"イオナ・アイゼノーツ 性別:女性 種族:人間 年齢:16歳 外見:黒髪ショートヘアに灰色の眼の少女。ベージュ色のディアストーカー帽に黒縁のゴーグルをつけている。 詳細:クロックワークスメンバー。文字通りの天才。研究者の一員であり、実質的に他の研究者のまとめ役。 クールで素っ気なく、ガレオガレには頻繁に言い寄られているが軽くあしらっている。一人称は「私」。 天性の才能も勿論だが、彼女は脳を魔導回路と直結することで活性化し、それによって驚異的なひらめきと思考能力を得ている。 その類稀な頭脳と技術力はアインスをも超えると言われているが、反面恐ろしいほど非力である。ネジより重いものは持てない(自称)。 直接的な戦闘能力も皆無に等しいがその代わりに持ち前の才能を活かし、戦闘中は後方から軍師めいた的確な指示を行うことに長ける。 軍師が本業というわけではないものの、その司令能力は下手な付与術魔法以上の効果と可能性を秘めているという。 彼女の指揮下ではどのような味方でもポテンシャルを完全に発揮させると評判で、アインス曰く「彼女がいるだけで勝率が3割は変わる」。 代償として魔法への適性はからっきしであり、あまりに長時間頭をフル回転し続けるとひどい頭痛に襲われるらしい。 「いくよーっ!ヒーローは絶対負けないんだからね!」 名前:"真鍮の巨人"リリン・アルキナ 性別:女性 種族:人間 年齢:15歳 外見:黄金と黒を基調とした身長2mを超える鎧のようなロボット。赤いマフラーのような布が首に巻かれている。 詳細:クロックワークスメンバー。スーパーヒーローを夢見る少女であり、双剣の腕前は誰にも負けないと自称する。 嘗ての戦いによって瀕死の重傷を負ったが、イオナの不朽の努力によって機械の身体を手に入れることでメンバーとして復帰した。 本人は真鍮の甲冑の中で深い眠りについており、その外に長時間出ることが出来ないため生身を露わにすることはほとんどない。 性格は至って単純かつ脳筋。まっすぐ行ってぶっ飛ばすタイプ。一人称は「ボク」。自らを救ったイオナのことを慕っている。 好きな四字熟語は「正々堂々」と「猪突猛進」。それ以外のはよく知らない。 「……ますたーに、言われたから……」 名前:"デス・ストーカー"ミル・ノーリエ 性別:女性 種族:狼族 年齢:10歳くらい 外見:黒髪混じりの白髪に紅い眼の小柄な少女。露出度の高い黒装束の上から黒布を羽織り、鎖鎌と大振りのマチェットを所持している。 狼のものである耳と尻尾が生えているが普段は黒布によって隠している。 詳細:クロックワークスメンバー。主要なメンバーかつ戦闘員の中では唯一、魔導機械に頼らない性質の持ち主。 気配を完全に遮断する能力を持ち、諜報、探索、斥候、暗殺などに長けたアサシン。対人戦闘能力はCWで最も優れているとも。 大人しく内気な性格だが、無垢故の残酷さも秘めている。一人称は「わたし」。良くも悪くもアインスの忠犬であり、彼に拾われ育てられたという噂もあるが……。 「演算もできるし予測もできる。でも、予測ができたって回避はできないことはあるのだよ」 名前:ウィンテ・マクスウェル 性別:男性 種族:人間 年齢:25歳 性格:冷静で落ち着いている。ただし執着心が強く、「自分のいうことは全て正しい」と思っているかのような人格が見え隠れする。 外見:スチームパンク調の衣装を纏った黒髪の少年。懐中時計を常に手にしている。何故か15歳の頃から容姿がほとんど変わっていない。 詳細:クロックワークス幹部。稀代の天才数学者と呼ばれる少年。ただし「生まれるのが早すぎた」と言われるほどに言うことが難解である。 その演算能力をもって様々なシステムを「理論上で」築き上げているが技術が全く追いついておらず、そのほとんどは現在の技術力では再現不可能な代物。 同じ天才とはいえその頭脳を大衆に応用できるよう体系化するイオナとは対照的で、彼女にさえ「二重の意味で全く理解できない」と言わしめるほど。 他のギルドメンバー曰く「昔はそうでもなかったが10年ほど前から自分の道をひたすら突き進むよう変わってしまった」とのこと。 基本的に難ありな人物であるが少なくともその頭脳だけは認められており、マスターの側につきクロックワークスの動向を握る存在と言っても過言ではない。 ただし研究などで引きこもっている事が多いのか表に出てこないことも多々あり、その時はイオナがマスターの補佐についていることが多い。 手にしている懐中時計型の魔導機械は局所的な時空間を操作することが可能。 「なんでもおまかせください! あ、でも戦いは無理かも……」 名前:"オペレーション・フェアリー"ノイン 性別:女性 種族:妖精 年齢:不明 性格:明るく快活な少女然とした性格。仕事をこなす真面目さと妖精特有の自由さが同居している。 クロックワークスからは日給こんぺいとう30個+αで雇われているが、本人はそれで十分満足している模様。 外見:身長15cmほどの水色の髪に緑色の瞳をした少女。衣装は状況に合わせてさまざま。なお「分身」ごとに髪色や衣装が違ったりする。 詳細:クロックワークス所属。魔力から自身と全く同じ動きをする幻影に近い存在、「分身」を生み出すことができるという特殊な能力を持つ妖精。 「分身」からも情報を見聞きすることが可能であり、遠く離れた者に状況を伝えたり擬似的な通信を行うオペレーターのような役割をこなす。 戦闘能力は皆無に等しいが高い情報処理能力を持ち、CWの情報整理担当をしている。曰く「がんばれば10人くらいの声なら聞き取れます!」とのこと。
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■その後...?(日輪の、厳島へ、登場、海際、完?の後、やっと...の続き) 「お....おい....生きてるかよ....」 「.....殺す気か。」 あの後、アニキは意地を見せた。 まさか、二桁に登る人間がいようとは。この辺りはさすがアニキなのだろうが、長生きは出来ない人間であろう。 元親を胸で包む「彼女」がいた。 「....貴様の側にいてやるのも悪くないかも知れないな。」 「....本気かよ....俺を持つと苦労するぜ....」 「ああ....但し....どうなるかは知らんぞ。」 「....?」 怪訝そうな顔の元親の顔を持ち上げ、ようやく最初の口付けを交わす。本来なら手順が逆であろうが、人間離れした二人ならではであろう。 「....しょっぺぇ。」 「....馬鹿者....。」 それから後の事 「野郎共!この世で一番尊敬しなきゃならねぇのは!」 「アネゴー!」 「一番偉いのは!」 「アネゴー!」 外の歓声を聞き頭を抱える男。 そう、元親である。 「んだってこんな事に.....。」 「貴様が馬鹿だからだ。」 もう飽きる程吐かれた言葉。 「貴様より人望を手に入れるなど、たやすい事だ。」 「....大失敗だな....」 「ふん。我のこの腹は何なのだ?」 「.....」 それをいわれると頭が上がらない。原因がはっきりしているのだ。元親はこれからの未来を考え出す。 長宗我部軍が再び毛利軍となるのは近いかも知れない。 ー完ー
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・・・前回の絵と全然違うのは百も承知です。書き方とかすぐ変わるんですよね。 でもこっちの方がなんかいい気がします。 手以外は。 ・・・・・いいんです、諦めてますから。
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某所 ??「4人とも集まったか、tvkは連れてきてないだろうなぁ」 ??×4「イエス」 MX「じゃあウエルベール放映権やるわ」 チバ テレ玉 GTV GYT「ありがとうございました
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ブラックダックは南雲に鞄を捕られ屋上でばらまかれてトイレにこもって泣きました 珍獣「ハハハハハ」
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H23.3.8 0 35 今回は『買い物2』でレビューした「大橋産業株式会社(BAL)No1734」と 「のび~太」のその後です。 前回に紹介してから、二ヶ月ほどたちました。 それから死にかけのバッテリーを充電しては使い、充電しては使い 要は充電と放電を繰り返したわけです。 その結果は・・・・・見事復活、、だと思う(確信はないw) この機器達を使う前は、充電しても2,3日で又すぐにバッテリーが上がっていました。 それが一週間以上普通に使えています。 まぁバッテリーのためにも10日に1回くらいは充電していますが、明らかにセルの回り方もパワフルになりました。 とりあえず今のところは成功だったと言う事にしておきましょう^^ また何かあれば報告します。 最近、会社の車がバッテリーやばそうなので、上司にプレゼンしてみますw - やすり 2011-03-10 18 17 33 ほー、まぁすぐには実感できませんが、効果はありますよ。 - ナオ 2011-03-10 20 05 37 名前
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鍵 その後 改訂 とてつもなく暴走しているけれど、こういう風に、歩き続けなきゃいけないんじゃないかと思ったんだ。 で。時系列から浮いてしまっているので、改訂する。 おそらく帝国歴1095年冬。 帝國SSにとって95年は運命の年。 時代はうつろいつつある。かつては機神は絶対と言っていい力を持ち、一つの王国を成し、それを保つほどだった。今、この帝國では、その機神に与えられる座はすこしずつ低くなっている。 鑓の機神は、公爵家の切り札だった。 ノイナにもミノールにもそう使うつもりがあり、鑓の機神そのものにも、他に無い力がある。帝國にいくばくかの貢献を、今でも行いうる機神を所蔵していたというのは、幸運だったのだろうとマルクスは思う。ただ、今の帝國の求めることは、公爵家の力の枠を超えている。それゆえの今日であり、それゆえの今日からだった。 いつもと違う控えの間で、ノイナはいつもと趣の違う女性らしい正装と共に、少し物憂げに長椅子に腰かけていた。香りのよいお茶も、脇机ですっかり冷めている。マルクスにもその気持ちはわかる。これより皇太子殿下、それに大公殿下に相対せねばならない。 それでも、マルクスは少しの思い出し笑いをしてしまい、この道すがらにもノイナに肩を叩かれていた。彼女曰く、女学生が皇太子殿下にお目通りなんてほんとどうかしてる、と。女学生、というのが学院の中の女子部の者らの自称らしい。今はその制服ではない。学院の身分、修道会の中に寄宿しながら勉学を行うもの、としてここにきているわけではない。あくまで公爵家の太子として、一門宗家太子にお招きを受けているのだ。 たしかに、あちらも宗家の太子であるし、ノイナの一門の家の継子となることが決まった身であるから、そういった者同士、したしくお話をしたいと申されるなら、それほど可笑しくはないだろう。まあ、そんなことを廊下を歩きながら言って、また肩を叩かれもしたのだが。 やがて控えの間に、呼び出しの使者が訪れる。応じてマルクスは先に立ち上がった。ゆこうか、と手を差し伸べると、ノイナはうなずき返してマルクスの手を取る。うん、と答える声には、やはりそれなりに期するものがあるようだった。いつのまにか大人の女性の顔立ちになったようにみえる。けれど不思議なもので、何かの拍子があると、以前のままのノイナに、するりと入れ替わるようにも思える。たとえば見つめるマルクスに、いぶかしげに、なに?と問いかえしているときには特に。 マルクスも、美しきわが主にして伴侶となる姫と共に皇太子殿下の御召を受けるのは光栄だと思ったのさ、などと応じる。ノイナはすこしだけ眉をひそめ、もう一方の手で、マルクスの肩を軽くたたいて見せたりもする。 ごくごく内輪のもの、と前置きされてはいたものの、これは皇太子殿下の御召でもある。実は密会でもある。皇太子殿下との密会というより、皇太子殿下の伴う人との。 これが在るべき形なのかと、危うさを感じぬわけではない。もちろん諸々の筋は通ってはいる。たとえばこの御召にあって、皇帝陛下はこれを許すという添え状もあった。にもかかわらず密会で、皇太子殿下は引き合わせに過ぎない。贅沢なことだとマルクスは少し思ったりもする。そもそもマルクスはまだ正式に婚約したわけではない。侯爵家から公爵家に身柄を移され、ミノールの許しを得て機神に乗っただけの者だ。よってお招き状には、伴い人一人、ケイロニウス・レオニダス公子レオニダス・アルティス男爵マルクスとなっていた。レオニダス家でケイロニウス一門扱いは公侯両家のみとなる。機神の関わりなどで面倒なためにミノールの養子であるところのレオニダス侯爵家の分家のマルクスというわけだ。その爵位もいずれ侯爵家に返上せねばならないのだが。 呼び出しの者の案内に従い、マルクスとノイナは宮中をゆっくりと歩く。これから先あうべき人については、すでに知っていた。事はすでに始まっている。始まりの終わりであり、次の始まりの日でもある。マルクスの手を取って歩くノイナはいつも通りに、限りなく近かった。 やがて別の控えの間へと導かれる。その控えの間に待つものはいなかった。だが控えの間にはもう一つ、別の扉があった。別の部屋へと通じる扉だ。呼び出しの者は、しばしのお待ちを、すぐに参られます、と言い残し、退いてゆく。そうしてマルクスとノイナとがただ取り残された。宮中で、外の者がこのように取り残されるのはめずらしい。二人して部屋の真中で立ち尽くし、このままかもな、そんなはずないでしょう、などと囁きあう。 そのうち、ふいに扉が開いた。 入ってきたときの扉とは違う、別の扉だ。開かれたことよりも、開いた人に驚いた。 カタリナ皇太子殿下、その人だった。 マルクスは踵を合わせ、深く頭を垂れる最敬礼を行いながら、なるほどカタリナ殿下なのだと思っていた。聖下の姿ではない。今は装束も皇太子殿下のものだ。カタリナ殿下は、顔を上げて楽にされるようにと言い、そしてノイナとマルクスのレオニダス女公爵夫妻の足労をねぎらった。その言葉は、副帝陛下のように、誰に対しても丁寧だ。ノイナは御召を光栄である旨、応じる。 カタリナ殿下は、変わらず美しい人ではあった。近頃は、つまりお子様を産まれてからはさらにと聞く。マルクスには良くわからない。そもそも風説の他は知らないのだから。実のところ処女懐胎についてもそうだった。魔導的には非常に複雑なことで、ようするにカタリナ殿下の魂の座としての肉体の器を、そのまま相似のまま作り出した、というわけではないらしい、という結論だけを知っていた。しかし父の精によって与えられる陽相によるものでもない、とも。つまり、神の許した生殖の形でなくとも、親とは違う人を、産みうるということなのだと。 それは帝國の全てどころか、神殿の国々すら震撼させたという。もっとも処女懐胎などではなく、父無し子だと吹聴するものは多くいる。そうしてユリアヌス殿下を父無し子とでも吹聴せねば、神殿諸国は教会に対する宗教の優越性を保てなくなる。魔術的優越はすでに失ったうえで。 そのカタリナ殿下は間口より半身退き、ノイナとマルクスを部屋へといざなう。 その先に、ここに会うべき人の姿が見えた。マルクスはその人より、むしろノイナに気を向けていた。ノイナが臆するようなことがあれば、マルクスが補わねばならない。 けれどノイナは臆さなかった。まっすぐに背を伸ばし、自ら前へと踏み出した。ケイロニウス一門の末席に名を連ねる、また機神の主でもあるものが、皇太子の前で臆することなどできようはずもない。もっとも、ノイナの背にはそれほどの気負いは無いようだけれど。マルクスはノイナのその斜め背後に従う。前にはカタリナ殿下が導くように行く。 入室の軽い礼の先に、エドキナ大公の姿がある。魔族は、帝國壱千年の歴史のなかで、一度も相容れることのない敵だった。帝國の強敵にして、不倶戴天の宿敵だった。わずか三十年ほどまえに、エドキナ大公領併呑までは。そのあとでも、残った多くの魔族は、いまだに帝國の宿敵であり続けている。 エドキナ大公はあざやかな織物で作られた服を纏っていた。帝國の服とも、中原や、南方諸王国の服とも違い、幅広に織られた帯布を、その形があまり崩れないように作られたものだった。魔族にとっての正装なのだろう。その織物が作り出す模様や飾り物の刺繍は、まるで絵のようで、不意にマルクスはそれが帝國中央ではないどこかの風景であるらしいことに気付いた。木々や水の流れは、魔族大公領を示しているのかもしれない。ふるさとの様子を織物として、それを身にまとうということそのものに、マルクスは驚いていた。魔族と聞いて思い浮かべるものの中には、これほど繊細で、優美と言っていいものは含まれていない。 鮮やかだけれど、きらびやか過ぎず、美しいが、競いかけるような様子は無い。結われた髪の髪留めと、魔像らしい角もそうだった。彼女からただよう、ほのかな香りもまた、選び抜かれたものなのだろう。それは彼女の人となりそのものなのかもしれない。 その面に浮かぶ柔らかな笑みは、魔族と聞いて思い浮かべるものとは全く違っていた。 彼女を前にカタリナ殿下は足をとめ、それから振り向き、エドキナ大公とノイナに等分に目を向ける。これまで知己の無かった方々の仲立ちとなれるのは、喜びであると言った。 それからまずノイナへと向き直り、ノイナ・ケイロニウス・レオニダシア公女と呼びかけた。典例と違い、貴族序列では下になるノイナへエドキナ大公を紹介しようとしている。 こちらは、姉妹のように親しんでいる、と前置きをして。帝國魔族自治区自治区防衛委員会第一委員、第一市民と。それに続けて付け足すように、帝國公爵、と。頭を垂れる彼女の仕草が、魔族なりの義を尽くした礼であるのは、すぐにわかった。ノイナもまた帝國貴族の、目上の者へ示す礼をもって応じる。もちろんマルクスもであったけれど。それは歴代のレオニダス公爵家、あるいは王家に遡っても魔族に対して示された、初めての礼であったかもしれない。 つづけてカタリナ殿下はエドキナ大公へ向けて、ノイナを紹介する。ケイロニウス一門の公子にして、太子として家督を継承される、と。それとともに長年眠りについていた機神の復活も見た、と。そのいちいちに、エドキナ大公は笑みを見せ、おめでとうございますとか、よろしゅうございましたと言って見せる。どうやらそれは世辞でもなんでもなく、彼女の素のままであるらしい。 応じるノイナの声は、さすがにやや上ずっていたけれど、そのほかには、いつもとあまり変わりが無かった。マルクスが思っているよりも、ノイナの器は大きいのかもしれない。そうでなければ、ノイナは機神の鍵を開けなかったのだけれど。 ノイナは言う。お会いできて光栄だと。お噂はかねがねうかがっていた、と。友人に、魔族大公領より学院へ入学したものがいて、親しみを感じている、と。その学友の名を、無名と言う、と。 まあ、とエドキナ大公は声を上げて見せる。それはわたくしの義妹ですと。互いに話の種にするつもりであっただろうと、マルクスは思っていた。マルクスもまた、無名の名くらいは知っていた。ノイナとエドキナ大公は、その無名を仲立ちにして、打ち解けているようだった。その話が皇太子殿下の前で行うにふさわしいかはともかく。 カタリナ殿下はいつものように慈母の笑みを浮かべている。何を思っているかなど、マルクスには知るよしもない。けれど皇太子殿下は、ここにあるからには、このことの発端について、そして行き着くべきところについて、了解されているのだろう。 鑓の機神を飛ばし続けるには、高度に魔術的な部品部材を補ってやらねばならない。そうせねば、うつし世と魔力との相克で機体そのものが少しずつ消耗し、その働きは失われてしまう。ほとんどの機神はそうなる前に自ら異界に身を封じ、うつし世との相克から逃れようとする。 しかしそれではゴーラとの戦争に、帝國の求める形で鑓の機神を使うことができない。鑓の機神をうつし世にとどめるためには、消耗する機体の補いを、うつし世の側で行ってやらねばならない。つまりは機装甲のように手入れをし、あるいは部品部材を入れ替えてやるのだ。 だが公爵家にはその部品部材を潤沢に作る力はもう残されていない。鑓の機神は、一公爵家が負うには重すぎる機神でもある。また帝國中央の多くの魔術師や、機神工部は新機神クルル・カリルのための任を負っている。今から鑓の機神のための部品部材づくりを行うことなどできない。 だが、魔族大公領の工房には、幾分のゆとりがある。 そこまで示したのは、この場には姿を現さないけれど最も重く関わりを持つ、シルディール近衛騎士団長だった。そしてそこからは、近衛騎士団では決められぬ。シルディール近衛騎士団長が、たとえば鑓の機神を魔族大公領の工房に送り込み、公爵の手を離れて、魔族の手によって調べさせ、部品部材を作らせればよいと放言したところで、行えるものではない。 ミノールも、もちろんノイナも、鑓の機神を手放す気は微塵も無い。どんなに大公に打ち解けても、魔族大公領に送り込むどころか、公爵家の目の届かないところで、鑓の機神に触れさせるつもりなど一つもない。 そうなれば、行えることは一つになる。レオニダス公爵領に、工房の一部を作る。そこで、公爵の目の届くところで、鑓の機神の部品部材を作るための調べを行う。そして、その調べに皇帝公爵家約定に準じた機密格を与え、そのうえで魔族大公領の大工房で部品部材を作らせる。それがそのまま、鑓の機神に組み込めるはずもない。そこで公爵領に新たに作る工房で、鑓の機神に合わせるための、最後の細工を行う。もちろん公爵家にはそれほどの工房を自製する力は無い。その工房を任せるべき人にも欠けている。すなわち魔族より工部を受け入れざるを得ない。 魔族工部によって、鑓の機神が保たれる。そしてゴーラ帝国と戦いに参画する。だとしても鑓の機神の本質は失われない。機神には己を己の魔力で保つ働きがある。魔族工部の参画は、帝國の求める働きをさせるためのものだ。 この面会も会見も、それらのためであることを、この場の全ての者が承知していた。ノイナは鑓の機神の任務の仔細についてはしらないが、任務について調査し、活動から勘案した部品部材の所要を見積もったのはマルクスだ。マルクスはそれをシルディール近衛騎士団長に示し、その結果、この会見を迎えた。当然のことながらレイヒルフト陛下も、承知している。 しかし、公爵と大公の互いの信頼が無ければ、この入り組んだやり方はすぐにでも壊れてゆく。ノイナもそのために、エドキナ大公と打ち解けるつもりでいる。またエドキナ大公も、それに応えるつもりでいるらしい。 ノイナは、つづいてエドキナ大公の鮮やかな着物へと目を向ける。そしてそこに描かれた風景について問う。エドキナ大公が笑顔でそれに応じることを、たぶん判っていてだ。 大したものだと思う。エドキナ大公や、カタリナ殿下と比べれば、ノイナはまだまだ子供に見える。 けれど、ノイナは大人になった。 一人の女としてと言うより、公爵として。公爵位を引き継ぐということは、公爵家と、その郎党の主となるということだ。その公爵家の復興のために、彼女にできることの全てを行おうとしていた。 今の彼女には、今の彼女の心と体と言葉しかないけれど。 ノイナとエドキナ大公が、声を合わせて笑う。 好意の裏付けは、軽くてもろい。 恩報の紐帯はそれよりもずっと強い。帝國の諸侯一門を成り立たせるほどに。公爵家は、魔族工部のみならず、魔族領より送り出されてくる若人たちの後ろ盾ともなる。そして確かで重い別の鎖、金の鎖の端は、副帝が手にしている。公爵家には魔術工房を作り直す力など無い。だがら工房を作る莫大な金が貸し出される。返済は、魔術工房で作られた鑓の機神のための部材を、皇帝陛下が、実際には近衛騎士団が買い入れるかたちから行われる。 すなわち、鑓の機神が飛び続け、戦い続ける限り、公爵家は安堵される。 「・・・・・・」 そしてカタリナ殿下は言う。二人が互いによく知り合えたようで幸いです、と。立ち話にとどまらず、場所を移して、より互いを知りあう機会としていただければと。けれど皇太子自身は続く公務のために、その場を共にできないことを残念に思います、と。 それは、初めから定められていた、この場の終わりを告げる言葉だった。この場は、せねばならぬことを、共に携えられる相手と、互いに確かめる場なのだから。カタリナ殿下は、その場を作り、その行く末を見届ける。そして、ようやく物事は、実際に進めるためのことへと移る。カタリナ殿下は静かに言った。 「祝福を。あなた方の進まんとする道に。そしてあなた方がそうしたように、さらに道を引き継ぐ方々へも」
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その後のセイエイの歴史 1998:試合中に大火事 2000年 2人目の赤ちゃん誕生 2008年扇風機購入 2019年 地球制服 2062年 ゴルフに興味 2202年 皆で仲良く隅田川でお花見 20XX年 宇宙一の座に君臨 こうして刹那・FC・セイエイは我々の心の中で永遠に生き続けましたとさ。
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【検索用 はなひそのあと 登録タグ 2019年 Akiba VOCALOID は 初音ミク 曲 曲は】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:Akiba 作曲:Akiba 編曲:Akiba イラスト:香川悠作 唄:初音ミク 曲紹介 花火、その後 雨がもう降らない季節になった 曲名:『花火,その後』(はなび,そのあと) Akiba氏の初ボーカロイドオリジナル曲。映像も自身で手掛ける。 歌詞 (書き起こし) 風が吹く時君との約束 雨がもう降らない季節になった ちょっと止めて花火の香りが きっと胸に残っていた 君がいない時間が流れる 居間の温度ぎこちなかった 鏡が割れたことを知ってから 君の時間が経つのが分かったよ 時間をかえてまた花火を見られてたら 多分今と違うかな? 季節が流れ落ちて 記憶も黒くなった 天気予報に雨は降らないと 言った 傘は置いて行こう 気分のせいかそうかな 悲しいのはいやだから 忘れよう 夕飯はどうしよう? くだらない孝えで 思い出さないから 君の笑顔 ちょっと待ってね別れの速さが まだ私に早すぎて ねえ、見せてきのう空を ねえ、見せて今日の感情を。 全部 全部 知りたくて うそでもいいよもう関係ない 鏡が割れたことを知ってから 君の時間が経つのが分かったよ 時間をかえてまた花火を見られてたら 多分今と違うかな? 季節が流れ落ちて 記憶も黒くなった 天気予報に雨は降らないと 言った 傘は置いて行こう 気分のせいかそうかな 悲しいのはいやだから 忘れよう コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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その後の話 劇中で登場人物たちのその後が示唆されている。 ナオとサンゴ ナオは生まれて初めて本当の挫折を知った。 サンゴは生まれて初めて本物の親友を得た。 「明日」が来ないことがある。後回しにしては間に合わないことがある。 永遠に失ってから後悔しても遅い。どんなに頑張っても取り戻せない物はある。 そのことに気づくことが出来るなら、ナオは友人達の抱える深刻な悩みを前に再び大切なものを失わないための勇気を持つことが出来るだろう。 初恋の少女クルミはほろ苦い思い出と共に、ナオの心の中にいつまでも生き続ける。 守り神となった少女はナオが完全に忘れてしまわない限り、ずっと生き続けていく。 サンゴは深く傷ついたナオを支えながら自分の素直な気持ちを伝えることになる。 さもなくばサンジョウや他の誰かにまたしてもナオを横取りされてしまう。 自分を誤魔化し続けても結局傷つくのは自分だけ。 才能を認めてくれたトモキは力強く突き放してくれた。 ナオの中にいるクルミも含めてずっと歩いていけるのは共に同じ時間を過ごしたサンゴしかいない。 「坂上地蔵の噂」によれば二人は将来結婚する。また、「ミズコの噂」の解決過程にもよるが、サンゴは子供を産むことをあまり望んでいないが、ナオは強く望むようになる。クルミによりカスカに託されたミズコ石はいずれ二人の子供として世に生まれるのだろうか・・・ クルミ 陽見七神の一人として迎え入れられたクルミは二人と過ごした陽見市をこれからも見守り続けていく。おなじく七神の一人でありながら社会と接触する機会を持つミナミからナオやサンゴの様子を知ることになるだろう。 自分だけが止まった時の中で、永遠に少女のままクルミは二人の子供たちと会うことができるのだろうか・・・ そのときナオやサンゴたちはクルミたちのことを覚えているのだろうか。 サンジョウケイナ 決して勝てない筈の相手が不慮の死でいなくなった。 それでも失恋の痛手は彼女に二の足を踏ませるのだろうか? それともナオを巡り、親友のサンゴと恋の鞘当てを繰り返していくのだろうか? 明るく闊達な彼女に涙は似合わない。そんな彼女にナオが振り向くことはない。 ニシタカユキ 少年は孤独だ。本当に欲しいものは彼の手元にない。 女の子たちからちやほやされても、愛する彼女はいない。 家事を器用にこなせても、母親は側にいない。 みんなに一目置かれていても、心を許せる親友はいない。 スポーツ万能・成績優秀であっても、真剣に打ち込めるものがなにもない。 傍目にはすべてにおいてニシに劣るナオ。だけど、ナオはニシの欲しいものはすべて持っている。そのことにニシだけは気づいている。 ニシがナオに感じていたのは羨望とコンプレックスなのだろうか? それとも、自分にないものを持つナオへの親愛と友情なのだろうか? 彼が知りたかったのはおそらくそのことだろう。 セガワシンタ 少年期の終わりは残酷だ。友達が一人、また一人と大人の階段を昇っていく。 一緒に釣りをする友達も、一緒にTVゲームをする友達も、いずれ自分の夢や将来に向かって羽ばたいていく。急ぎ足でどんどん前に進む。 いじめられっ子の「自分」、弱くてズルい「自分」、流されるばかりの「自分」・・・ 彼がまず乗り越えるべきはそうした「自分」なのだろう。 乗り越えることが出来ず、永遠に「自分」に苦しめられる者にならないために・・・ スナカワサエ 「大人の選んだ優等生」は同世代の仲間たちからつるし上げられる。 「大人が子供に課したルール」や「原則」、「建前」を楯にしても、 「社会に存在する本物のルール」や「集団の原理」、「本音」の前には無力だ。 自分を責めてみても未来はない。先に待つのは「最も愚かな死」だけだ。 正しい人間は強くなくてはならない。 正しいことをするためには強い自分を守れなければならない。 世の中の矛盾は彼女に牙を剥き、一度は敗北した。 見て見ぬふりをする賢さを選ぶか、それでも立ち向かう強さを求めるか? いずれにせよ今のままではいられない。 ヤマザキタクミ コンプレックスを抱えた人は必ず飛躍する。 努力することを無意味と思わず、がむしゃらに前を行く者の背中を追い続ける。 そうでなくては背を向けてきた者たちが浮かばれない。我慢してきたことが報われない。結果が出なくても頑張ることをやめたらいけない。 見切りをつけるにはまだ早い。まだまだ先は長いのだ。 努力を怠り、前を行く者の足を引っ張ることを求めるようになったとき、堕落と転落が始まる。 人の抱く歪んだ願いを呑み込む楠は彼にそのことを教えてくれるのだろうか? ユアサミツル 本当はおっちょこちょいの小心者。愛すべき道化。だから仲間が集まる。 あまり深くは考えない。その方が楽しいから。 仲間とツルんで悪さして、喉元すぎれば嫌な事はすぐに忘れる。 たぶん、彼の本質は永久に変わらない。ただ、忘れてはいけないことがある。 相手に殺されるほど追い詰めてはいけない。相手をあまりみくびってはいけない。 「イジメなんてもう卒業。これからはナンパだナンパ!」 リーダーの彼がそう宣言したとき、彼らの夏は輝きを増す。 サカイミカ 世の中には本物の性悪がいる。 常に先頭の一歩後ろを行く。そうすれば風当たりが弱い。 尻尾を捕まれる事は言わない。そうすれば責任をとる必要はない。 常に大衆を満足させる「娯楽」と「生贄」を提供し続ければ、司祭たる彼女だけは永久に安穏としていられる。 大事なのは空気を読むこと。切り時を見誤らないこと。 残念ながら彼女にはその素質がある。 クメコウジロウとイワセユリ ともにオカルトを信じる二人。そして対照的な二人。 片やクラスで孤立しイジメられ避けられている。 片やクラスの中心で教祖として振る舞い、生贄を嬲る役を与えられている。 でも、肝心なのはそこではない。 クメにはナオがいる。自分の言うことを理解できなくても認めてくれる大切な親友。 ミカはそうではない。利用しているだけ、本当は友達とも思っていない。 ユリは高校に進学するや、みんなと離れてしまった。なんだか話も合わなくなって、避けられている。近くにいるのは陰気なクメと嫌われ者のミナミだけ・・・ じゃ、三人でオカルト倶楽部でも作ろうか。 そしてもう一つの「夕闇通り探検隊」が結成される・・・ タケヒコ 目に見えることのすべてが本当ではない。 科学と世の中が言う正しいことがすべてではない。 自分の目に見えないことのすべてが偽りではない。 奇異な人がすべて病人や邪魔者だというわけではない。 社会の中で、大人の中で生きていくにはあまりにも重苦しい真実。 嘘と矛盾の中で平然と生きる「正しい大人」には必要のない真実。 だが、そうした真実を抱えても「立派な大人」になることは出来る。 愛する者を守り、真実を言う勇気を持った「立派な大人」。 自分と同じようにクルミを愛し、最後までクルミを守ろうとした少年に 彼だけは道を示すことが出来る。